登録番号:【農林】ばれいしょ農林43号 (2002. 9. 3) 【種苗法】第13412号 (2005.10.24)
地方番号:西海28号
系統名 :長系106号、愛系64号
系統番号:T9414-93
用途 | 食用 (暖地二期作用) |
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長所 |
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長崎県総合農林試験場愛野馬鈴薯支場において平成6年(1994)春作に、そうか病に強い「T8973-20」を母、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性で塊茎の早期肥大性および食味に優れる「普賢丸」を父として交配し、翌年春作から選抜を開始して育成された品種です。平成14年(2002)9月に「ばれいしょ農林43号」として命名登録され、「春あかり」と命名されました。命名の由来は、西南暖地から全国へ「春」を届ける「新じゃが」と塊茎のやわらかな光沢のイメージ、また、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性品種につく「あかり」を付したものです。
(「春あかり」の系譜図へ)
草型は春は直〜やや直立、秋はやや開です。草勢はやや強で「デジマ」よりやや弱い。茎長は春・秋作とも「デジマ」より短く、春作では「ニシユタカ」よりも短く、秋作では「ニシユタカ」並に短い。茎数は春作では「デジマ」よりやや多く、秋作では少ない。茎の太さは「デジマ」並かやや細い中〜やや大に属します。小葉の大きさは春作では「デジマ」並ですが秋作ではやや小さい。葉色は春作では「デジマ」より薄いやや淡緑、秋作では「デジマ」並かやや薄い緑〜やや淡緑に属します。花は春作において稀に咲き、花色は白で、秋作では開花しません。花粉の量は多い。塊茎着生の疎密は春作で「デジマ」よりやや密の中〜やや疎、秋作ではやや密です。いもの形は春作では「デジマ」の扁球に対して短楕円、秋作では短楕円〜扁球です。皮色は白黄、目の深浅は「デジマ」より浅い浅、滑皮で、二次生長、裂開はほとんどなく外観は良好です。
肉色は春・秋作とも「デジマ」より黄色味が強い黄白〜淡黄です。
出芽は春作では「デジマ」より早く、秋作ではほぼ「デジマ」並です。初期生育は春・秋作とも「デジマ」より早く、茎葉の熟性(枯凋期)は春・秋作とも「デジマ」より早い中早生です。塊茎の肥大開始期は「デジマ」より早く、「ニシユタカ」よりやや早い。上いも数は春・秋作とも「デジマ」よりも多いですが、上いも平均一個重は小さい個数型の品種です。上いも収量は春作普通栽培では「デジマ」より多いですが、春作マルチ栽培と秋作普通栽培ではやや劣ります。休眠期間は春作ではほぼ「デジマ」並、秋作では「デジマ」より7日程度短い。
ジャガイモシストセンチュウ抵抗性遺伝子型はH1で、パソタイプRo1に抵抗性です。そうか病には「デジマ」より強いやや強です。青枯病、粉状そうか病、疫病には「デジマ」と同程度に弱い。
肉質は中〜やや粉質で煮くずれは微、剥皮褐変は無、調理後黒変は無です。澱粉価は春・秋作とも「デジマ」より低いですが、食味は「デジマ」並に優れています。
栽培適地は二期作が可能な温暖地
個数型で一個重がやや小さいので、密植を避け、繁茂量の確保・維持に努め、いもの肥大を促す。
従来の品種より出芽・生育が早く、また、青枯病や疫病には弱いので、健全な種いもの使用と生育に合わせた適期防除を実施する。
普及見込み先:鹿児島県で適品種に採用予定 (普及見込み面積 1,200ha)
鹿児島県で適品種に採用予定