登録番号 | 農林認定 | − | |
種苗法 | 第17577号 | 2009. 2.26 | |
北海道 | (地域在来品種等) | ||
地方番号 | 北海98号 | (2007) | |
系統名 | − | ||
系統番号 | IM-R | ||
組合せ | 「インカのめざめ」の赤皮変異(北農研) |
塊茎 (北農研) | ||
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2001年に北海道農業研究センターのばれいしょ育種圃場内の「インカのめざめ」増殖圃場において、皮色が赤色に変異した個体を発見し、2002年以降、変異個体を増殖するとともに皮色の発言が不十分な株の淘汰を行いました。2004年から「IM-R」の系統名を付し、生産力検定に供試し、「インカのめざめ」との区別性が確認されたため「北海98号」の地方番号を付しました。2009年に「北海98号」の地方番号のまま品種登録されましたが、一般には「インカルージュ」の商標で流通するものと思われます。
茎長は“短”で、太さは“細”、分枝数は“少”で「インカのめざめ」と同じですが、茎色は「インカのめざめ」と異なる“紫”です。地上部全体が小さく、草型は“やや開張”、葉の大きさは“やや小”で、色は“濃緑”、葉縁は波打つが葉軸の色は「インカのめざめ」と異なる“紫”です。花色は淡い“紫”です。落蕾が多く、花数は“少”で、結実は“稀”です。
ふく枝の長さは“短”で、いもの着生は浅く、密に着きます。いもの形は“卵形”で、目の深浅は“浅”、目数は“少”です。表皮の粗滑は“滑”、肉色は“橙”で、「インカのめざめ」と同じですが、皮色は「インカのめざめ」と異なる“赤”です。
枯凋期は「インカのめざめ」と同程度で“ごく早生”です。上いも平均一個重は約50gの“ごく小”で、上いも重は「インカのめざめ」並の“ごく少”です。澱粉価は「インカのめざめ」と同程度の18%で、いもの休眠は“ごく短”です。
疫病、Yモザイク病抵抗性には「インカのめざめ」同様に弱く、そうか病抵抗性は“やや弱”です。ジャガイモシストセンチュウ抵抗性は有していません。
生理障害は、二次生長と裂開と褐色心腐は「インカのめざめ」同様に“無”、中心空洞は「インカのめざめ」同様“微”です。
剥皮褐変は“無”、調理後黒変は“微”で、調理後も鮮明な濃黄色を保ちます。舌ざわりは“滑”で、ナッツ風味があり、食味は“上”です。煮くずれは“微”で煮物に適し、用途は“調理用”です。カロテノイド系色素を生いも100g当たり約600μg含有します。
ばれいしょ「インカのめざめ」から芽条変異した新品種候補「北海98号」 (研究成果情報 北海道農業) (AgriKnowledge)
「インカのめざめ」から変異したばれいしょ新品種「北海98号」 (北海道農研News No.20)
ばれいしょ地域在来品種等「北海98号」の特性(指導参考事項) (農業技術情報広場)