ベニアズマ(農林36号)


(1)来歴
 皮色・形状にすぐれた「関東85号」と肥大性及び肉質に優れた「コガネセンガン」の組合せにより、農林水産省農業研究センター(茨城県つくば市)で育成されたもので、昭和59年に命名登録された。品種名は、いもの皮色と主として普及が予想される地域を表す。

(2)形態的特性
 いもは長紡錘形で揃いは良い。皮色はきれいな濃赤紫色で肉色は黄色である。

(3)生態的特性
 萌芽性は良く育苗は容易である。初期生育は良好で早期肥大性があり、また晩植適応性にも優れる。遅掘りになるといもが大きくなり条溝がでやすい。早掘りマルチ栽培で良質多収を示す。

(4)病害虫抵抗性
 かいよう症(立枯れ )に極めて強く、ネコブセンチュウ、つる割病に対する抵抗性は中程度であるが、黒斑病、ネグサレセンチュウには弱い。

(5)栽培上の注意

(6)用途
 食用品種。肉質は粉質で繊維少なく、食味はきわめてよい。最近、青果用として市場で好評を博し、平成7年の栽培面積は1万3千haとなっている。