ホワイトフライヤー

登録番号:【種苗法】第8548号 (2000.12.22登録)
地方番号:北海76号
系統名 :島系560号
系統番号:86042-24



(1)来歴

 北海道農業試験場とホクレン農業協同組合連合会農業総合研究所長沼研究農場の共同育成品種です。昭和61年(1986)に北海道農業試験場において、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を持つ加工食品用母本「北海68号」を母、低糖性に優れた「ND860-2」を父として交配し、以降選抜を重ねてきたものです。低温貯蔵しても還元糖の増加が極めて少なくチップカラーの低下が極めて少ない品種ですが、低収で実用性に劣るので、奨励品種にはなりませんでしたが、「ホワイトフライヤー」の品種名で種苗登録を出願中です。

(2)特性

 熟性は早生です。茎葉は小型で耐肥性があります。開花数は少ないので、母本としては開花を増加させる栽培(長日、増肥)が望ましい。収量は「トヨシロ」比83%と少収で、いももやや小さいが、疎植・増肥栽培では4t/10a以上となり、油加工原料品種の母本として優れています。
 ジャガイモシストセンチュウ抵抗性があります。
 6℃の低温貯蔵下での還元糖含量が主要原料用品種「トヨシロ」の約1/4の難糖化性系統であり、冬期間に前処理なしでチップスが製造でき、製品の品質も良い。

育成従事者

梅村芳樹、中尾敬、小原明子、森元幸、西部幸男、佐藤正人、米田勉、木村鉄也、吉田勉、三井康、清水啓
北智幸、五十嵐敏、安田慎一、後藤正宣、長谷川久記、西川正一、児玉幹司、中蔦正之




文献

“バレイショの低温低糖性系統の開発”.育種学雑誌.39(別2),366-367(1989)
“低還元糖ポテトチップス原料用系統の育成”.育種学雑誌.41(別1),266-267(1991)

関連Web

ばれいしょ難糖化性チップス用系統「北海76号」(ホワイトフライヤー)  (研究成果情報 北海道農業)

第142回品種登録(平成12年12月22日官報告示) (品種登録Homepage)




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