リラチップ
登録番号 |
農林認定 |
ばれいしょ農林64号 |
2017.2.22 |
種苗法 |
25277 |
2016.7.6 25年 |
北海道優良品種 |
ばれいしょ北海道第52号 |
2013.1.13 |
地方番号 |
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北育15号 |
2008 |
育成地番号 |
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北系31号 |
2007 |
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塊茎 |
花 |
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来歴
ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を持つ高品質ポテトチップ原料用品種の育成を目標として、米国コーネル大学より導入した高品質ポテトチップ用遺伝資源「Andover」を母、北海道立北見農業試験場(現・北海道立総合研究機構北見農業試験場)で育成されたそうか病抵抗性を持つ「北系7号(後の「スノーマーチ」)」を父として、平成12(2000)年に北海道立北見農業試験場にて人工交配を行い、平成14(2002)年に播種した実生集団より選抜された系統である。長期貯蔵後のポテトチップ品質が優れ、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性及び中程度のそうか病抵抗性を持つことから平成20(2008)年に「北育15号」の地方番号を付与して実用性を検討した。
系譜図
概要
ポテトチップ用で、高いポテトチップ加工適性を有し、特に長期低温貯蔵後の品質は「スノーデン」以上である。枯ちょう期は「スノーデン」より早い中生で、規格内いも重は「スノーデン」よりやや多い。ジャガイモシストセンチュウ抵抗性と中程度のそうか病抵抗性を持つ。
形態的特性
幼芽の大きさは中、幼芽の形は卵形、幼芽の基部のアントシアニン着色の強弱は中、幼芽の頂部の型は中間、幼芽の頂部のアントシアニン着色の強弱は中、幼芽の根端の数は少、植物体の草姿はやや直立、小葉の重なりは中間、花の数は多、花冠内面のアントシアニン着色の強弱は無又は極弱、やくの色は黄緑、枯ちょう期は中、塊茎の形は卵形、塊茎の皮色は淡ベージュ、塊茎の目の基部の色は白、塊茎の表皮のネットは少、塊茎の肉色は白。
生態的特性
休眠期間は「トヨシロ」より短い中 枯凋期は「トヨシロ」より遅く「スノーデン」より早い中生。規格内いも重は「スノーデン」よりやや多い。でん粉価は「スノーデン」よりやや低い。褐色心腐・中心空洞などの生理障害は「スノーデン」並に少ない。
病害虫抵抗性
Yモザイク病抵抗性は弱、疫病圃場抵抗性は弱 塊茎腐敗抵抗性はやや弱 そうか病抵抗性は中 ジャガイモシストセンチュウ抵抗性遺伝子H1を有し抵抗性は強。
品質特性
ポテトチップス加工適性は「スノーデン」より優れ、収穫翌年の6月頃まで貯蔵して原料として利用する長期貯蔵が可能である。また貯蔵中の芽の伸びを抑制するために用いられるエチレン貯蔵にも適性を有する。
栽培上の注意点
1)でん粉価の向上を図るため、多肥を避け、早植え、浴光催芽などの基本技術を励行し、完熟塊茎の生産に努める。
2)中心空洞の発生を防ぐため、疎植を避ける。
3)塊茎腐敗抵抗性が“やや弱”であるので、疫病防除を適切に行う。
育成従事者
大波正寿 伊藤武 入谷正樹 田中静幸 千田圭一 池谷聡 藤田涼平 古川勝弘 江部成彦
関連Web
http://www.hro.or.jp/list/agricultural/center/kenkyuseika/gaiyosho/25/f0/02.pdf
(農業技術情報広場 研究成果概要)
http://www.hro.or.jp/list/agricultural/center/kenkyuseika/panf/25/03.pdf
(農業技術情報広場 研究成果パンフレット)
https://potato-museum.jrt.gr.jp/rirachip.html
(ジャガイモ博物館 品種解説)
http://ebook-viewer.com/imoshin/pdf/118007.pdf
(いも類振興情報 新品種紹介)