登録番号 | 農林認定 | − | |
種苗法 | 第19543号 | 2010. 5.10登録 | |
北海道優良品種 | ばれいしょ北海道第48号 | 2007. 2.14 | |
地方番号 | HP01 | (輸入品種等選定試験の番号) | (2004) |
系統番号 | H97129-1 | ||
組合せ | イエローシャーク×とうや (1997 ホクレン農総研) | 系譜図 |
花 (北見農試) | 草姿 (北見農試) | 塊茎 (北見農試) |
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用途 | 食用 |
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長所 |
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短所 |
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ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有する早生生食用品種の育成を目標として、1997年にホクレン農業総合研究所において、「イエローシャーク」を母、「とうや」を父として交配し、翌年実生個体選抜に供試した中から育成された品種である。2004年から「HP01」の系統名で北海道の馬鈴しょ輸入品種等選定試験に供試し、品種としての実用性を検討した結果、2007年に北海道の優良品種に認定された。
北海道における平成24年(2012)の作付面積は224haで、その後も増加を続けており、平成26年(2014)には400haを超えている。
そう性は“中間型”で、茎長は「男爵薯」より長い“やや短”である。茎の太さは“中”で、茎色は“緑”に“赤紫色”の二次色が“斑紋状”に分布し、茎翼は“やや波”、分枝数は“少”である。葉色は「男爵薯」より淡い“緑”で、小葉の形は「男爵薯」より細い“中”、大きさは“大”である。花の数は“やや多”で、花色は“白”である。花粉の多少は“微”、結果数は“無”である。ふく枝の長さは“短”、いも着生の深浅は“浅”で、上いもの粒揃いは“やや整”である。いもの形は“球”、皮色は“白黄”、表皮の粗滑は“中”である。目の数は“少”で、目の深浅は「男爵薯」より浅い“やや浅”である。肉色は“白”である。
休眠期間は“やや長”、初期生育は“やや速”で、枯凋期は「男爵薯」並の“早生”に属する。株当たり上いも数は「男爵薯」並の“中”、上いも平均一個重は「男爵薯」より大きい“やや大”、上いも重は「男爵薯」より多い。澱粉価は“低”で「男爵薯」より低い。
ジャガイモシストセンチュウ抵抗性遺伝子H1を持ち抵抗性は“強”、そうか病抵抗性は“弱”、疫病圃場抵抗性及びYモザイク病抵抗性は“弱”、塊茎腐敗抵抗性は“やや弱”である。
中心空洞は「男爵薯」より少ない“微”、褐色心腐は「男爵薯」よりやや多い“少”、二次生長は「男爵薯」と同様“微”である。
用途は“調理用”です。肉質は「男爵薯」より粘質の“やや粘”、煮くずれの程度は「男爵薯」より少ない“少”である。調理後黒変は「男爵薯」より少ない“微”である。食味は「男爵薯」並の“中上”で、ポテトサラダ加工適性は「さやか」並に優れる。
適地:北海道の生食用ばれいしょ栽培地帯
普及見込み面積:3,000ha
栽培上の注意
1)疫病や軟腐病等により塊茎の腐敗が発生することがあるので、防除を十分行うとともに、湿潤な土壌での栽培は避け、収穫時に塊茎に損傷を与えないように注意し、収穫後は涼しい場所でよく風乾する。
2)褐色心腐の発生することがあるので、多肥や疎植を避け、十分な培土を行う。
3)まれに塊茎の維管束褐変が発生するので、乾燥しやすい圃場で栽培する場合は注意する。
4)「男爵薯」より倒伏しやすいので、多肥を避ける。
在原章公、安田慎一、三上晃一郎、守屋明博、児玉幹児、岸田力哉、田畑紀保子
竹内徹,長尾明宣,南橋昭,白井滋久 編.“農作物優良品種の解説 (2005〜2013)”.北海道立農業試験場資料 第41号(2014).北海道立総合研究機構農業研究本部
ばれいしょ新品種候補系統「HP01」の概要 (HRO農業技術情報広場 試験研究成果 (2007))
きたかむい (食のパレット北海道)