東京の本郷3丁目に楠亭というフランス料理の店がある。店の前に樹齢600年というクスノキの巨木があるのですぐ分かる。今日はここでわが家の長男、健の結婚披露宴があった。
わたしはどこででもサツマイモの話をしてしまう。今日も宴席で初めて顔を合わせた新婦、さっちゃんの女友だちにこう聞いてしまった。
「サツマイモは男にとってはどうということもないもののようですが、女の人で嫌いな人はいませんね。なんででしょう?」
するとインテリア・デザイナーの彼女は、その訳をこう解いてくれた。
「女にとってサツマイモって、緑茶やコーヒーが欲しくなるのと同じようなものなのね。習慣性と言うのかな、少し食べないでいると、むしょうに食べたくなってくるものなの。だから1本500円もする焼き芋だって買っちゃうの」