登録番号 | 農林認定 | ばれいしょ農林56号 | 2006.10. 4 |
種苗法 | 第17447号 | 2009. 2.24 | |
北海道 | (地域在来品種等) | ||
地方番号 | 北海91号 | ||
系統名 | 勝系 4号 | ||
系統番号 | 93080-6 | ||
組合せ | キタムラサキの開放受粉 | 系譜図 |
花 (北海道農業研究センター) | 草姿 (北海道農業研究センター) | 塊茎 (北海道農業研究センター) |
画像をクリックすると大きな画像が表示されます。 |
旧農林水産省北海道農業試験場(現(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 北海道農業研究センター)において、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有し、アントシアニン色素を含有して赤から紫の肉を有する生食用品種育成を目標として、1993年に「キタムラサキ」の開放受粉種子を採種し、1997年に実生個体選抜を開始した中から選抜された品種です。2001年の生産力検定試験により「勝系4号」の系統名を付し、2002年の生産力検定試験及び系統適応性検定試験により「北海91号」の地方番号を付して試験を行った結果、天然色素を有した赤肉の調理向けとしての需要に加え、馬鈴しょ加工適性研究会による実需者評価により加工用原料向けとしても品種としての期待が明らかになったことから、品種登録を申請し、2006年にはばれいしょ農林56号「ノーザンルビー」の名で命名登録されました。
そう性は“直立”で、分枝数は“やや少”です。茎長は「男爵薯」より長い“中”、茎色は“赤紫”、茎の太さは「男爵薯」より太い“やや太”です。小葉の色は「男爵薯」より淡く“緑”、大きさは“やや大”、小葉の形は「男爵薯」より狭い“やや細”、小葉着生の疎密は“やや疎”です。開花数は「男爵薯」より少ない“中”、花色は“白”で、「男爵薯」とは異なり葯色は“橙”、花粉の量は“多”ですが、自然結果は“稀”です。いもの形は“長楕円体”で、「男爵薯」とは異なり皮色は“赤”、肉色も“赤”です。目の深さは“浅”で、目の数は“やや少”です。
初期生育は「男爵薯」より遅く“やや遅”で、熟性は「男爵薯」より遅い“中早生”です。いもの早期肥大性は「男爵薯」と同じ“やや速”で塊茎の粒揃いは「男爵薯」より良く“やや整”です。上いも重及び中以上いも重は「男爵薯」並の“少”、上いも数は「男爵薯」より少なく“少”で、上いも平均一個重は「男爵薯」より大きい“やや大”で、澱粉価は「男爵薯」並の“低”です。休眠期間は「男爵薯」並の“やや長”です。
ジャガイモシストセンチュウに対し“強”で抵抗性遺伝子H1を有しています。疫病圃場抵抗性は“やや弱”、塊茎腐敗抵抗性は“強”、そうか病抵抗性は“やや弱”、Yモザイク病抵抗性は“弱”です。
生理障害は、二次生長が「男爵薯」より多い“少”、褐色心腐が同程度の“微”、中心空洞と裂開は少なく“無”です。
水煮による煮くずれの程度は「男爵薯」より少なく“少”、調理後黒変も少なく“微”です。肉質は“やや粘”で、食味は“中”です。チップ・フライの褐変程度は「男爵薯」より少なく“少”です。用途は“調理用”です。
森元幸・高田明子・小林晃・津田昌吾・遠藤千絵・梅村芳樹・高田憲和・米田勉・木村鉄也・中尾敬・吉田勉・百田洋二・串田篤彦・植原健人・椎名隆次郎・林一也 (2009).有色バレイショ品種「キタムラサキ」,「ノーザンルビー」および「シャドークイーン」の育成.育種学研究.11(4):145-153
カラフルポテトの新顔@赤肉の新品種候補「北海91号」【技術普及】 (北海道農業研究センター 平成17年度北海道農業研究成果情報)
ばれいしょ地域在来品種等の特性「北海91.92.93号」 (北の農業情報広場(hao) 試験研究成果)
ばれいしょ地域在来品種等の特性「北海91号」「北海92号」「北海93号」 (北海道農業研究センター 研究成果2005ダイジェスト)
ノーザンルビー(北海91号) −アントシアニン色素を含有する赤皮赤肉のばれいしょ品種 − (北海道農業研究センター プレスリリース)
赤色のカラフルポテト新品種「ノーザンルビー」 (北海道農業研究センター生まれの作物たち 北海道農業研究センター育成品種一覧)
カラフルポテト次世代の到来 赤ポテト「北海91号」「西海31号」の育成 (プロジェクト研究「ブランド・ニッポン」6系(野菜)研究成果トピックス集 野菜茶業研究所)
「ブランド・ニッポン」開発品種(2) カラフルポテト次世代 (農畜産業振興機構 月報「野菜情報」2006.12)
調理用に優れたばれいしょ3品種「ノーザンルビー」「シャドークイーン」「インカのひとみ」 (農林漁業金融公庫 (技術の窓No.1417))